「便利」と「委ねる」のあいだで考えるブラウザ選び

最近、YouTubeを視聴していると、これでもかという頻度で Google Chrome の宣伝が流れてきます。いくつかバージョンがあるようですが、渡辺直美 さんが登場するものをよく目にします。

売り文句は明快です。

「AI検索ができます」「パスワード管理ができます」。

確かに便利そうです。ブラウザがそのままAIと直結し、ログイン情報も一元管理してくれる。忙しい現代人にとっては、合理的な選択に映るでしょう。

パスワードを“預ける”ということ

しかし私は、パスワード管理をGoogleに委ねることにどうしても抵抗があります。

便利さの裏側には、「集中管理」という構造があります。

一箇所にまとめるということは、そこが突破された場合のリスクもまた集中するということです。

もちろん、セキュリティは高度化しているでしょう。

しかし、「便利だから」という理由だけで、自分のデジタルな鍵束を丸ごと預けてよいのか。

私はまだ、そこに踏み切る気持ちにはなれません。

AIも“自分で選びたい”

AI検索についても同様です。

AIは確かに便利です。ですが、私は「自分が納得したものを使いたい」と思っています。

どんな思想や設計思想のもとで作られているのか。

どんなデータをもとに応答しているのか。

ブラックボックスのまま、巨大企業のエコシステムに組み込まれていくことに、どこか引っかかりを覚えます。

検索履歴と広告の違和感

さらに気になるのは、検索履歴の扱いです。

自分の検索履歴が蓄積され、それに基づいて最適化された広告が表示される。

理屈では理解しています。合理的でもあります。

けれど、「すべて把握されている」と想像した瞬間、私は鳥肌が立ちます。

便利さと引き換えに、自分の関心や思考の軌跡が可視化され、分析され、商品化される。

それを当然の前提として受け入れる社会に、私はまだ完全には馴染めていません。

Googleをやめて3年

私はすでにGoogleを日常的な検索では使わなくなって3年になります。

代わりに使っているのは、DuckDuckGo。

過度に追跡されている感覚もなく、検索結果にも特段の不自由は感じていません。

さらに併用しているのが、Brave。

広告ブロックやプライバシー配慮の設計が標準で組み込まれており、これが実に快適です。

正直に言って、「これ以上便利なブラウザがあるだろうか」と思うほどです。

皆さんはどうしていますか?

もちろん、Googleのサービスは圧倒的に便利です。

世界中で多くの人が使っているのも納得できます。

ただ私は、「便利だから使う」ではなく、

「納得できるから使う」という基準を大切にしたい。

皆さんは、どのブラウザ、どの検索エンジンを使っていますか?

そしてそれを、どんな基準で選んでいますか?

デジタル社会において、何を委ね、何を自分の手元に残すのか。

その問いは、これからますます重くなっていく気がしています。