「芸風」と「礼節」の境界線 ― 選挙特番をめぐって思うこと

今回の選挙特番で、太田光氏が高市総理に対して常識を超えた無礼な質問をしたとして、ネット上では大炎上しているようだ。YouTubeでは、刺激的なタイトルで太田氏やTBSを強く批判する動画も多数見受けられる。 私は今回の番組は視聴していない。しかし、前回…

二十世紀ヶ丘「あがり」再訪と、新松戸周辺・焼肉私的ランキング

二十世紀ヶ丘の焼肉「あがり」を再訪しました。 子どもがまだ小さかった頃、こちらにはキッズスペース付きの個室があり、家族でゆっくり焼肉を楽しみたい時によく利用していました。また、店内に保育士付きにキッズスルームがあるというのは、本当にありがた…

スマイルジャパンの冬が終わった日

アイスホッケー女子日本代表「スマイルジャパン」の皆さん、本当におつかれさまでした。 ーネット 画像ー 予選最終戦、スウェーデンに完封負け。 これで決勝トーナメント進出はならず。1次リーグ1勝3敗で今大会を終えることになった。 私の冬のオリンピック…

DIY好きの靴修理 〜接着剤の進化に驚いた話〜

スポーツシューズというのは、なかなか悩ましい存在です。決して安くはないのに、アッパーはまだまだ綺麗なのに、なぜかソールだけがどんどん減っていく。特に踵や外側の擦り減りは避けられません。 最近ではSPDシューズや卓球シューズが、私の修理対象にな…

韓国版『私の夫と結婚して』も観てみた

――オリジナルと日本版、その違いが面白い 日本版『私の夫と結婚して』があまりに良かったので、つい勢いでオリジナルの韓国版(全16話)にも手を伸ばしてしまった。 結論から言えば、個人的には日本版の方が好みである。 理由は明確で、タイムスリップものに…

スマイルジャパンの闘志と、その先に見えたもの

冬のオリンピックが始まった。 元へっぽこホッケープレイヤーとしては、女子アイスホッケー日本代表「スマイルジャパン」を応援するのが大きな楽しみだ。 なぜ女子かと言えば、男子の試合はスピードが速すぎて、フォーメーションや戦術の理解が追いつかない…

野毛でホルモン —— 七輪の煙の向こうに見えた歴史と経済

あちこち店を覗きながら歩き回った末、結局たどり着いたのは野毛の入り口、花咲町一丁目にあるホルモン焼肉店。煌々と光る看板に吸い寄せられるように、「ゴールデンホルモン」に入った。 店内は昭和をイメージした大衆酒場風。 テーブルには七輪が置かれ、…

昭和の匂いが残る街・野毛へ —— ドイツの友人と歩いた横浜の裏側

ドイツの友人が、横浜で開催される展示会に参加するため来日した。 彼は何度も日本を訪れているので、今回は「いかにも観光地」ではない場所を案内したいと思い、行き先を探してみた。桜木町周辺が候補に浮かんだが、最終的に選んだのは野毛だった。 私自身…

「国際法違反」という便利な言葉について考えてみる

最近、各国が「自国ファースト」を声高に叫ぶ場面をよく目にするようになりました。 そのたびに、決まってオールドメディアはこう言います。 「国際法違反だ」 しかし私は、いつもここで立ち止まってしまいます。 その“国際法”とは、いったい何を指している…

ラジオ体操という“国民的インフラ”

卓球をプレイする前の準備体操は、いつもラジオ体操だ。 体操をしながら、ふと気づくことがある。誰に号令をかけられるわけでもないのに、音楽が流れれば自然と動きが揃う。しかも人数が多くても、かなりピシッと合っている。考えてみれば、職場でもラジオ体…

オールドメディアの正体——同窓会で吹いた冷たい風

先日、高校時代のクラス会があった。 久しぶりに顔を合わせた旧友たちと、近況報告を交わす和やかな時間。その中に、某放送局に勤めていた友人がいた。 彼が挨拶をすると、誰かが冗談めかして声をかけた。 「よっ、オールドメディア」 場は笑いに包まれた。…

久しぶりに“寝不足覚悟”で観たドラマ

――Amazonオリジナル『私の夫と結婚して』 久しぶりに、寝る間も惜しんで観入ってしまうドラマに出会った。 Amazonプライムで配信中の『私の夫と結婚して』(全10話)である。 もともと韓国の漫画原作をドラマ化して大ヒットした作品だということは知っていた…

久しぶりの道頓堀で、冬を実感する

実に久しぶりに、流山街道沿いにあるお好み焼きチェーン「道頓堀」を訪れた。 店内に入ってまず感じたのは、どこか以前と違うという印象。少し考えて気づいたのだが、以前は座敷かテーブルかを選べたはずが、すべてテーブル席に変わっていた。高齢のお客さん…

日本橋をぶらつく —— 五街道の起点から老舗蕎麦屋まで

今日は、日本橋界隈をぶらりと歩いてみた。 江戸時代、日本橋は五街道の起点として、江戸の交通・物流の中心を担っていた場所だ。その名残は今も続いていて、道路標識に表示される「東京までの距離」の起点は、日本橋の橋梁上に設置された「日本国道路元標」…

松戸で本格ビリヤニを味わう幸せ 〜Downtown B’s再訪記〜

無性にビリヤニが食べたくなり、久しぶりに松戸の Downtown B’s を訪れました。 こちらのお店、昨年オープン間もない頃に一度足を運び、本格的なビリヤニの味に驚かされた記憶があります。その一方で、「このクオリティのお店が松戸でちゃんと続いていけるだ…

最終話 軍楽という入口から見えた日本

Tattoo という言葉から始まったこの連載も、今回で一区切りとしたい。 軍楽という一見すると華やかな世界の入口から、 言葉の語源、ヨーロッパ近代、日本の選択、 そして陸上自衛隊中央音楽隊という存在へと、思考は思いがけず広がっていった。 改めて感じる…

第4話 待遇という国家の意思

前回、一流の音楽家たちが自衛隊という組織に集う理由について触れた。 今回は、その土台となる「待遇」と「社会の姿勢」について考えてみたい。 自衛隊、警察、消防はいずれも、命と公共を支える実働職である。 だが、その待遇には明確な差がある。 自衛隊…

第3話 一流の音楽家たちがいる理由

軍楽隊を「技術の集積体」と感じるようになってから、 私は自然と、そこに属する個々の音楽家のことを考えるようになった。 その象徴的な存在が、陸上自衛隊中央音楽隊の鶫真衣さん(3等陸曹、陸上自衛隊初の声楽要員として入隊したソプラノ歌手)である。 彼…

第2話 軍楽隊という「技術の集積体」

前回、Tattoo という言葉から始まった思考の旅を書いた。 今回は、そこから現代へ戻り、軍楽隊という存在そのものについて考えてみたい。 2024年、スウェーデン南部の Eksjö(エクショー)で開催された Eksjö International Tattoo & Concert に、陸上自衛隊…

第1話 Tattooという言葉が連れてきた歴史

Tattoo という言葉を調べたことから、思いがけず長い歴史の旅に引き込まれてしまった。 日本では tattoo と聞けば、多くの人は刺青を連想するだろう。 私自身もそうだった。公衆浴場の入浴禁止、倶利迦羅紋紋――そんなイメージが先に立つ。 ところが、軍楽の…

Tattooという言葉から始まる話(予告編)

実は私は tattoo が大好きである。 もっとも、この単語から多くの日本人が思い浮かべるのは、公衆浴場の入浴禁止、あるいは倶利迦羅紋紋――そう、いわゆる刺青だろう。 だが、それだけではない。 英語の tattoo には、もう一つ、まったく異なる意味がある。 …

ルノアールという「場」の再発見

昨日、古い友人二人と久しぶりに集まった。今回は飲むでも食べるでもなく、ただ腰を据えて知的な会話を楽しもう、という少し珍しい目的の会だった。幹事が選んだ会場は喫茶室ルノアール。正直に言えば、店名を聞いた瞬間「えっ、懐かしいな」というのが第一…

和食ファミレス「とんでん」を見直す

最近、これまでほとんど足を運ぶことのなかった和食ファミレスの「とんでん」を利用する機会が増えている。 ご存じない方もいるかもしれないが、「とんでん」は北海道発祥のファミリーレストランで、関東では埼玉や千葉を中心に、店舗数を絞りつつ展開してい…

戦前の日本人――「暗い時代」という固定観念を問い直す一冊

武田知弘『戦前の日本人』を読んだ。 教科書にはほとんど載らない戦前日本の「リアル」を、55のエピソードで紹介した本である。構成は8章、文章は平易で、パラパラとめくれる点では絵本に近い読みやすさがある。著者は「だからどうだ」と結論めいたことを言…

ダロワイヨの「オペラ」を、いまさらながら初体験

ダロワイヨで最も有名なケーキといえば「オペラ」だという。 そんな話を長年聞きながら、実は今日、初めて口にする機会を得た。 思い返せば、ダロワイヨという名前は、ケーキよりも先に「マカロン」で記憶に刻まれている。若い頃、パリを訪れた際、まるでカ…

都市と河、そして橋の記憶

「世界の大都市には必ず河がある」――少し大げさかもしれませんが、出張で初めて訪れる街では、私はまず河の位置を確認します。河はその街の成り立ちを語り、歴史や人の営みを映し出す存在だからです。 思い浮かぶだけでも、東京と隅田川、上海と長江、バンコ…

コピ・ルアクという贈り物

インドネシアの友人から、コピ・ルアクのコーヒーをいただいた。 実はこれ、以前にも一度口にしたことがある。しかし今回、久しぶりに改めて飲んでみると、その印象はずいぶん違っていた。ひと口目から立ち上がる香りが繊細で、雑味がなく、どこか気品すら感…

日伊160年、静かに胸を打つ共鳴

今日、日本に滞在しているイタリア人女性と会話する機会があった。 自然な流れで、先日のメローニ首相来日の話題になった。 彼女はこう言った。 「日本のニュースでは、あまり取り上げられていないでしょう? だから私はインスタグラムでメローニさんのスピ…

メローニ首相来日、その栄誉礼に感じた小さくない変化

メローニ首相来日に際して行われた栄誉礼の様子を、私はYouTubeで観た。正直に言えば、胸に迫るものがあった。 ところが不思議なことに、オールドメディアでの扱いは驚くほど軽い。首脳往来として事実関係は伝えるものの、その意味合いや象徴性に踏み込む論…

戦争映画を観て、考えないということ

ーーー戦後日本人の民主主義について 先日、戦争映画を観ても「考えない」国民性について書いた。その後あらためて、『サクラの花』をはじめ、いくつかの邦画の戦争映画を続けて観てみた。やはり、同じ違和感が残った。 描かれているのは悲惨な戦場であり、…