6月28日(土)、松戸市民会館で開催された「全国天文愛好者交流会2025」の特別講演に参加してきました。講師は、あのおもちゃメーカー・タカラトミーの赤木謙介氏。テーマは、同社が開発に携わった月面探査ロボット「Sora-Q」について。

正直なところ、「おもちゃ会社が宇宙開発?」という素朴な疑問を持って臨んだのですが、それが見事に氷解した、非常に刺激的な講演会でした。
「Sora-Q」って何?
Sora-Qは、2024年1月20日に月面着陸を果たした日本の無人探査機「SLIM」に搭載されていた、小型の自走式ロボット。見た目はまるでボール型のチョロQ。月面に着地後、自らSLIMから飛び出し、自律走行しながら周囲の映像を撮影・送信するというものです。

ー画像はHPよりー
この愛らしいロボットは、タカラトミーの玩具開発技術、同志社大学の小型ロボット技術、そしてソニーの画像処理・IoTデバイス技術、さらにJAXAの宇宙工学が結集して誕生しました。まさに産学官連携の理想形とも言えるプロジェクトです。
玩具技術が宇宙へ

特に印象的だったのは、玩具メーカーならではの「小型化」「軽量化」「耐久性」「可動ギミック」の技術が、宇宙用ロボット開発に直結したという話。これまで子どもたちの夢を乗せてきたタカラトミーの技術が、今度は人類の宇宙探査に貢献しているのです。
また、このプロジェクトに参加したことが、社員のモチベーションや企業文化にもポジティブな影響を与えたという点も興味深い話でした
宇宙開発は「誰か遠い人の話」じゃない
赤木氏の語り口は非常にわかりやすく、技術的な内容も門外漢にとって取っつきやすいものでした。「宇宙開発は決して特殊な誰かだけの世界ではなく、自分たちの技術もその一端を担える」というメッセージが、会場にもじわじわと伝わっていたように感じます。
おわりに
Sora-Qという小さなロボットは、「おもちゃ」と「宇宙」という、一見かけ離れた世界をつなぐ架け橋でした。タカラトミーという企業が、ただ夢を売るだけでなく、その夢を現実の科学技術として展開している姿勢に深く感動しました。
身近な技術がどこまで未来を切り拓くのか。今後の宇宙探査に、ますます目が離せません。