ゴールデンウィークの真ん中、雨のメイデーです。じっくり映画でも観ようと思いアマプラを覗いて見つけたのが、この映画です。 紹介はこんな風に書かれて居ました。「ラパウル決戦に運命を賭け、自ら防波堤となって命を散らした悽愴苛烈な日本軍の最後の姿を人気男性スター総出演でリアルに描く本格的戦争迫力篇」観終わった感想は、見事な反戦映画で、戦後の日本でまだこんな映画作れる監督が居たんだと驚きました。 1957年制作で監督は阿部豊とありました。戦後の映画で深刻に戦争を取り扱う物が無いと思って居ましたが、この映画は正面から戦争の持つ矛盾や正義を描いていると思いました。監督についてのWikiです。阿部豊 - Wikipedia 実にユニークなキャリアに驚かされます。あらすじは、ザクッと言うと、 玉砕したはずの部隊が生きこのっていたのでは困るから、あくまで自発的にもう一度玉砕するか自決するかを説得にしにいく話です。参謀の理論と現場の理論の相剋を見事に描いて居ます。 組織の理屈と現実の相剋を描いて居るので考えさせられました。調べると、この映画の後に漫画家の水木しげるが自分の体験としてこの話を書いて居ます。 そしてNHKも同じ題材でこの事件を取り扱って居ました。生き延びてはならなかった最前線部隊 ~ニューブリテン島 ズンゲン支隊~|戦争|NHKアーカイブス これも映画の話を生存者の証言に基づいて構成されて居たので映画同様引き込まれて観てしまいました。欧米では、今日においても手を変え品を変え戦争映画が作成され戦争のもつ矛盾や問題点を描いて居ると思います。日本では、娯楽物中心で戦争には触れないと感じます。現在の日本でも、容易に「最後の突撃」が起きると思いました。