Vigan

kaccinster2008-05-06

今日は海外が既に休みでなくなっているので、結局メールの対応に追われて仕事をする結果になりました。天気が良いのに自転車にも乗れませんでした。タイトルのViganですがフイリピンの世界遺産になっている古い街です。私は、この街を1昨年の夏休みに訪問しました。一昨日見た王家衛監督の’欲望の翼’で古いフイリピンの街が出ていて、雰囲気がViganの市街に似ていたので、この街にまつわる悲しくも美しい話を思い出しました。フイリピンは太平洋戦争中、主だった街は日本軍の撤退の際に焼き払われてしまっていて現在残っていません。Viganは漢字で美岸と書きます。この街は1600年前後から日本・中国(広東)・比国の三角貿易の中継基地として栄えました。その影響で街なみはスペイン・中国・日本の影響を受けています。各家の二階の窓は日本の障子のデザインで障子紙の代わりにラピス貝がはめられていますが、外観は障子そのものです。そんな訳で日本とは縁の有る土地なのですが、戦争中ここを支配していた日本軍の司令官は現地人と恋に落ち結果、結婚したそうです。そして、フイリピン撤退の際に、家族を愛する彼は住民とある約束をしました。それは、撤退の際は決して焼き払ったり略奪をしないので、そのかわり後に残す自分の現地妻と子供達に危害を加えないという約束でした。結局、双方がその約束を違えなかったので、現在も古い石畳のスペイン風とアジア風がミックスした素敵な街が残り、世界遺産になっています。今でも、街の中は馬車が走っています、勿論、観光客用ですが。首都のマニラから飛行機で1時間、バスだと7時間の位置にあります。