蘇羽鷹神社

6号線を走っていると大きな看板が有り、気になる神社です。以前に訪れた事あるのですが、今回じっくり見てきました。看板が↓です。f:id:kaccinster:20230816215436j:image 大きな神社の文字の下の看板にはこんな事が書いてありました。

「蘇羽鷹神社(年中行事)

一、祭神 国常立命

一、目的

本神社は国常立命を主神として奉斎し

神社神道に遵って祭祀を行い神徳を昂揚し斯道を宣布し、以って道義を作興して人類永遠の福祉に寄興することを目的とす。

一、初詣下 正月一、二、三、十五日

一、三備社御膳奉納

正月二十日五月一日九月一日、十一月十五日

一、土用干、土用期間中、卯、辰、中の内吉日に行ふ。

一、例大祭

神輿渡御を行ふ場合は、大祭日前後の十月十九日  日、祭日に挙行する。

一、七、五、三のお祝い

十一月中前半の日、祭日と十五日に行ふ。修祓して、お守り、御神酒等をさしあげます。

一、四隣の崇敬者皆様のお詣りを歓迎致します。

蘇羽鷹神社,氏子中」

なかなか由緒正しき神社です。建立の背景を調べてみました。創建以前、この地には千葉孝胤が治めた三ヶ月(みこぜ)の馬橋城が建っていました。その馬橋城の廃城後に千葉氏の加護を受けてこの神社が創建されました。そして千葉氏は陰陽道に基づき、居城である亥鼻城の鬼門に曽場鷹大明神を配し、祀っていて、そこから分祀してこの地に建立されました。境内には、主に庚申堂、姫宮、冨士嶽神社、三峰阿夫利稲荷の4つですが細かく見てまわりました。

+鳥居:神社の入口の門で、天保9年(西班1838年)の記述が有ります。f:id:kaccinster:20230818160654j:image

+庚申堂:

・正面階段を登った左側に庚申堂と青面金剛(しょうめんこんごう)を祀ったお堂(庚申とは青面金剛の別称)

・大威力があって、病魔・邪鬼を払い除く、六譬三眼(ろくひさんがん)の憤怒相(ふんぬそう)をしています。f:id:kaccinster:20230818160728j:image
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+力石:庚申堂の左側に力石がある。昔、若者が力比べをしたき38貫(140キロ)の石。

+疱瘡神(ほうそうかみ)

力石の奥に疱瘡神がある。朽ち果てそうでよく判読出来ないが、天保9年(1838年)池X安次館と設むことができる。徳川家慶(1820年)が疱瘡を患った記録があるので、その頃に建立したものと考えられます。

+姫宮堂:

鳥居の右側に高城氏(千葉氏一族)のお姫様小松姫の祠である。大谷口城が落城し、落ちのびる時にニツ木1番地まで来て、心不全でなくなったそうです。神社が千葉氏の守護神であったことから、お姫様を祀ることも因縁が有るのでしょうか。

+稲荷堂:

倉稲魂命(うかかのみたまのみこと)を祀り、五穀または稗の神で赤い鳥居は豊年を願った。

+阿夫利神社:

松尾芭蕉の句碑の裏に阿夫利神社の石神があります、阿夫利神社は、田畑に恵みの雨をもたらす「面乞いの神」として広く親しまれ、地元からも祈願参拝の「大山参り」が行われていました。

+三峰神社:

古くから火事除、病気除、諸難除の霊験あると含われる御眷属様を御神体として一年周拝借し、地域のご守護をしています。

+天満宮:

阿夫利神社に因んで石造の祠があります。菅原道真を祀る神社で、学間の神として広く信仰されています。大阪北区の天満官、京都の北野天満宮、福岡県の太宰府天満宮などのほか各地にあります。

+芭蕉の句碑:

鳥居をくぐって右に芭蕉の句碑があります。芭蕉は.元禄2年に江戸を出で「奥の細道」の旅に出ていますが、松戸を通った記録はありません。市内には、本土寺、妙典寺。当神社に碑があります。

俳句( 松杉をほめでや風のかおる音)

+神輿堂:

むかしはお神輿を入れていりましたが、今は神社のお祭りやいろいろな行事に使う道具が入っているお堂です。

+蘇羽鷹神社:  f:id:kaccinster:20230818160812j:image

神社は何度も再建されたことが、神明帳の記録では天正4年(1576年)神社棟板として光明寺に残されています。その棟板を見ると、徳川家綱の頃(1658年) 、代官成田儀兵衛、願主池森作兵衛とある。

+遺跡:

境内を通って広い公園(上ノ台公園)の崖に白い貝殻が多く見られ、縄文時代は森や住居で低いところは海であったことが分かります。

蘇羽鷹神社は、昭和61年(1976年)に焼失するまではこの公園にありました。遺跡は海抜20メートルでした。

この夏は根木内城や大谷口城、小金城と見て周り、多くの神社も見学しましたが、この蘇羽鷹神社には歴史ロマンを感じました。