Tribute 井上ひさし様


帰国予定が延び、とんぼ返りでホーチミンに深夜便で戻りました。ホテルに入り発行日より遅れた日本の新聞を見ていると井上ひさしさんの訃報が目に飛び込んできました。私が今みたいにPCの画面ばかりに時間をとられる前、本ばかり読んでいた時代、彼の作品を読むことは無上の喜びでした、なんせ長編なので速読をもってしてもじっくり楽しめましたから。吉里吉里人とか東京セブンろーが印象深かったです。特に東京セブンローズは私が好きな根津界隈の戦前戦後が描かれ、更には当時の千住ー松戸辺りの事にも触れて、加え女性3代が戦前、戦後をどう乗り切って行ったかを巧みな筆致で描写し、読書の楽しさを満喫しました。ご冥福をお祈りします。