ナット・キングコール

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最近は良くナット・キングコールを聴いています。先日の香港で重慶大厦に行きましたが、昔のイメージとはだいぶ違いインド人が多いちょっと汚いSingaporeのOrchard Plaza程度の雰囲気でした。 そこでシャビーな店構えとは裏腹のおいしいカレーを楽しみました。 この店の内装から、自分のもっている香港のイメージがフラッシュバックして、最近お気に入りの花様年華を想いだしました。このタイトルの意味は”満開の花のように成熟した女性が一番輝いているときの意”だそうですが、この映画の中に流れるナット・キング・コールのロマンチック系の曲にとてもひかれます。”キサス・キサス・キサス”のトニーとマギーがスローモーションで並んで夜道を去って行シーンなどは心が締め付けられそうに痺れます。このラテン系の曲が香港の蒸し暑さや気だるさの肌にまとわりつくような感じが絶妙にマッチしていると思います。王家衛監督は欲望の翼などでもラテンが使われていますが、なんでも彼自身が上海からの香港移民で幼少のころは上海でラテンがはやっていて、彼の母親がナット・キングコールを好きだったことが大きく影響しているそうです。そんなわけで、前にもまして音楽を聴いています。ただ残念なのはやはり王家衛作品でよく出てくる梅林茂アニタ・ムイ花様年華でも’夢二’を唄っています、こちらのほうはCDを手に入れたのですが、映画の中に出てくるような哀切なメロディーを見つけることが出来ていません。