戦前昭和の世界1926-1945

著者は2020年まで学習院の学長だった人で、極めて詳細に戦前の社会について研究されていて、いかにも一橋の社会学出身らしい1冊でした。良書です。f:id:kaccinster:20240912083549j:image 結論としては、戦前・戦後の文化の分断は無く昭和デモクラシーを下敷きに現在に至っていると。もう一つは大東亜戦争を起こした首謀者として近衛文麿をあげて、彼はマスコミ(ラジオ放送)を最大限有効に利用したと。こういった硬い話題を読み易く書いて居ます。暗い時代」の明るい日常生活

「十銭均一売場」に足を運ぶ消費者、女性の地位向上を推進するモダンガール、新興宗教ブーム、就職難にあえぐ学生――。どれも、へぇ、そうだったんだと思う話でした。f:id:kaccinster:20240912084448j:image この画像はモンペ式婦人国防服制定以前の、当時のコギャルです。この前の時代のモダンガールの様子です。f:id:kaccinster:20240912084849j:imagef:id:kaccinster:20240912084856j:image これが、やがてこうなります。雪崩をうって戦時体制です。f:id:kaccinster:20240912084959j:image これらの、戦前を生きた人びとの実像を描き、それが現代社会の原点である事を語って居ます。面白い本でした。同じ著者の1945-1955編遠読み始めました。